男性型脱毛症 AGA(エージーエー)
男性型脱毛症とは、AGA(エージーエー)とも呼ばれ成人男性によくみられる髪が薄くなる状態のことです。
思春期以降に額の生え際や頭頂部の髪が、どちらか一方、または双方から薄くなっていきます。
遺伝的傾向や男性ホルモンの影響などが主な原因と考えられています。
徐々に進行して薄毛が目立つ症状のことをいいます。
髪の毛の構造
髪の毛は毛包と呼ばれる部分でつくられます。毛包の深いところには毛球があり、毛球は図のように毛母細胞と毛乳頭からできています。毛母細胞は、毛細血管から運ばれてきた酸素や栄養素をエネルギーにして、増殖や分化をくりかえし、これが上の方へと伸びていくことで髪の毛はつくられます。また、毛乳頭はさまざまな物質を分泌して毛母細胞の増殖をコントロールしています。
AGAの原因物質DHT(ジヒドロテストステロン)
DHT(ジヒドロテストステロン)とは、男性型脱毛症の主な原因物質です。このDHT(ジヒドロテストステロン)が生成されると、髪の成長が妨げられ薄げの原因となります。
髪の毛1本1本には寿命があります。伸びては抜け、また新しく生えることをくりかえしています。これをヘアサイクルと呼んでいます。
図のように毛包は、成長期、退行期、休止期のいずれかの状態にあり、このうち成長期が一番長く通常2~6年間続きます。
しかしAGA(エージーエー)の人は成長期が短くなるため、髪の毛が十分に成長しません。
プロペシアとは?
プロペシアには男性ホルモンの働きを抑える作用があります。
プロペシアは元々、前立腺肥大症の治療薬として開発されましたが、育毛効果が認められたために、発毛剤として注目されるようになりました。
プロペシアは、男性ホルモンの働きを抑制し、抜け毛を予防します。
プロペシアは医薬品で、購入には医師の診察・処方が必要です。
保険の対象にはなりません。
プロペシアの効能・効果
男性型脱毛症の原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)産生を抑制し、症状を改善していきます。
男性における男性型脱毛症の進行遅延。
他の脱毛症にはこ効果は認められていません。
プロペシア1mgを1日1回1錠投与することで、投与1年後に既に毛髪状態の改善・維持を認め、3年間の継続投与にて、毛髪状態改善例の占める割合の増加が報告されています。
プロペシアの用法・用量
1日1錠の服用です。
3ヵ月の連日投与により効果が発現する場合もあるが、効果が確認できるまで通常6ヵ月の連日投与が必要です。
また、効果を持続させるためには継続的に服用すること。
なお、増量による効果の増強は、確認されていません。
本剤を6ヵ月以上投与しても男性型脱毛症の進行遅延がみられない場合には投薬を中止し、医師に相談して下さい。
また、6ヵ月以上投与する場合であっても定期的に効果を確認し、継続投与の必要性について検討して下さい。
プロペシアの処方について
プロペシアは保険の適用がない為、自費となります。
初診時:2週間分で8000円(診察代・薬代込み)
再診時:4週間分で11000円(診察代・薬代込み)
副作用について
1mg投与でのオープン試験を実施した374例において2年目以降の副作用は、4例5件(1.1%)に消化器症状や発熱等がみられましたが、性機能に関する副作用はみられませんでした。
尚、20歳未満での安全性及び有効性は確立されていません。
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人。